価格 1,365円
形状 単行本
ページ 198
出版社 エル書房
発売日 2010/2/20
言語 日本語
ISBN-10 443413518X
ISBN-13 978-4434135187
商品の寸法 18.8 x 13 x 2 cm

中学生のわが子と受験に打ち勝つ「親力」

若木 宏之

内容の紹介

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この本に興味を持ってくださった方へ

私は、塾に携わって(子ども達を指導して)もう32年になります。
最初は、腰掛のつもりで塾に入社しました。
始めて任された学年教科は中学3年生の数学でした。
生徒は16名でした。先輩から急に電話で「俺の代わりに指導してくれ。本部で急用が出来た。授業は、教室日誌に書いてある。」

唐突でした。授業開始30分前でした。
予習がまったく出来ませんでした。
腹をくくって授業をしましたが、何を指導したのか、記憶にないのです。
後で子ども達から聞くと学校で習っていない内容を一生懸命喋っていたようでした。高校の内容を喋っていたようでした。なぜか?
子ども達から馬鹿にされないようにするためだけでした。
保身のみの授業です。
もちろん子ども達から尊敬されるわけはありません。

次の日、16名中8名の保護者の方から、退塾の連絡が入りました。
「今度の新しい先生は、なんですか?子どもの気持ちもわからず勝手に一人で納得して勝手に進むらしいですね。それでは困りますので、塾を辞めます。」「わかりました。」
自分のクレームを自分で聞くのは本当に辛いです。

これで私もクビか。と覚悟を決め先輩に「私の1回の授業で、生徒を8名も辞めさせてしまいました。申し訳ありませんでした。」と報告しました。

しばらくすると、塾長から「取り戻せ。」と一言だけ電話が入りました。
「クビではないのですか?」返答もなく、電話は切れていました。

まだ8名残ってくれていると考えて、必死で中学の勉強をしました。
家に帰ってから夜中3時まで中学の数学を勉強し直しました。さながら、浪人中の受験勉強のようでした。(私は、高校時代野球に専念していて勉強をしませんでした。学年で最下位の方をうろうろしていました。したがって、1年間浪人です。)
残ってくれた生徒のために必死でした。その年の夏期講習会では、朝9時から夜9時30分までの授業です。

でも、数学の嫌いな女の子のために、朝8時から1時間早朝授業をしていました。夏期講習会後半になるとさすがに疲れは隠せずにろれつが回らないのです。 子ども達に大笑いをされました。

でも、彼女が泣きながら、顔をひきつらせながら「私のせいや。みんな笑わんといて。」と私をかばってくれるのです。これには、まいりました。また、本にも書きましたが、「遺書」を見せてくださったお母さん。塾を腰掛に考えているこんないい加減な男をここまで、慕ってくれるこの子らのために、私は何でもするぞ。という気になったのです。

この塾で15年間多くの子ども達と出会いました。また、その塾も本当に大きくなっていきました。大阪・奈良・兵庫・東京と40弱まで教室を展開しました。
それにともない、重要なポストをいただくと単純な性格ですので必死で働きました。
そして、その塾に迷惑のかからないところで塾をすることを決め、レッツ学習塾を平成5年12月に開塾し、今にいたっております。
大手の塾で15年・個人でやりだして15年。合わせて30年の節目を迎えた時、この業界でお世話になった恩返しが何か出来ないかと考えました。

受験を通じて子ども達と知り合い、子ども達に教えられ、子ども達からいっぱい感動をもらった30年を大切にしたかったことと、この経験を受験に苦しむ生徒や保護者の方にお伝えする。
そして、受験という困難を子どもと真剣に取り組むことで、保護者の方に達成感を感じて欲しくて本を出版することに決めたのです。

私の塾はほんとに変わっていて、入塾テストがありません。成績優秀者ばかりを集めて塾をする気がないのです。
でも、不思議にトップレベルの高校に進学する生徒が少なからずいます。
以前勤めていた塾でトップレベルの生徒ばかりを私自身が教えていた反動かもしれません。
あるいは、私自身が出来が悪かったせいかもしれません。

気持ちの中で、出来ない子を出来るようにするのが塾ではないのか?(レッツ学習塾は、今現在の成績がよくなくてもよくなるようにするための努力をする塾になろう。)

成績優秀者の保護者の方だけが自分の子どもの成績を気にかけているのか?(レッツ学習塾は、子どもを思う親の気持ちは学力に関係あるはずはないと断言してみせよう。だから、入塾してくれた生徒に全力でぶつかろう。)

お金持ちだけが成績がよければいいのか?
(レッツ学習塾は、できるだけ低価格にするぞ。)
と、開講当初も今も考えております。

レッツ学習塾を巣立った生徒達が遊びに来ます。
1「20歳になりました。お酒を飲みに行きましょう。」と誘われると
 「よし、仲間を集めろ。」「途中で塾を辞めた子もいいですか?」
 「あほ、俺がそんなせこい奴か。」
2「先生、学校に行かれへん。教室入るのがつらいねん。」
 「あせるな。無理すんな。なんかあったんか。」私は聞いてやるだけです。
 でも、塾を頼ってくれることが嬉しいのです。
私自身は、本当に無力なのに・・・
3「不登校になっているのですが、面倒見てくれますか?」
 「もちろんです。」(開講当初から私について来てくれた素晴らしい相棒がしっかり面倒をみてくれています。)
4「先生、今度結婚すんねん。」「おめでとう」
5「先生、子供が生まれた。」「おめでとう」
こんな付き合いになってます。
本当に有難いことです。子どもに教えられ、保護者の方に支えられ本当に「感謝」しかないのです。

今回の書籍で、十分に伝え切れなかったことがまだまだ、たくさんあります。
私には、本当に能力がありません。そんな人間が「本の出版」をすることがいいのかどうか。今も自問自答しております。私の努力不足で、塾を辞められた方や私立中学や高校を不合格にしてしまった方から見れば多々ご批判もあるように思います。あって当然です。
それをあえて乗り越えて、「本の出版」に踏み切ったのは、少しでも、私が失敗した経験と同じ過ちを犯して欲しくなかったからです。
私の本を購読していた方が、子どもとともに「受験」に打ち勝っていただけたらと思っております。受験終了後、その感想を教えていただけたら本当に嬉しいです。

平成22年2月5日(金) 若木 宏之

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